ぽっせのブログ

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【観戦記録】FC琉球vsジェフユナイテッド市原千葉(サッカーJ2第2節)

 昨年8位のジェフ千葉と昨年9位のFC琉球の沖縄での一戦。FC琉球は昨シーズン中盤から喜名監督が就任。J1に昇格したばかりのFC東京で奮闘していたイメージですが、いつの間にか故郷で指導者になっていらっしゃいました。ジェフOBの金井は先発、清武功暉はベンチスタートとなりました。

 ジェフは惨敗した前節から前線のスタメンを大幅にいじってきました。ワントップにサウダーニャ、2シャドーに見木と高木、左右のワイドは変わりませんでしたが、ボランチは熊谷と小林。3バックとGKは前節と変わらず。
 ベンチ外となった田口はPSM、第1節ともよいパフォーマンスをしていましたので感染症等の理由があるのかもしれません。風間は古巣対戦ということもありもう少しチャンスを与えてあげてほしい気持ちもありましたが、結局出番なし。うまく折り合いがついていることを期待します。

■(前半)ジェフのTOがハマり一方的な展開

 サウダーニャ、見木、高木のハイプレスがはまり、GKからボランチにつないだところで潰すシーンが前後半とも多くみられました。ジェフは高い位置で奪っても速攻が整備されておらず、ゴールに向かえずにバイタル付近でまごつくシーンが多かった印象です。前半は風も強かった様子で、追い風を生かして鈴木大輔からラフに裏を狙うボールも見られましたが、効果的な攻め方にはつながりませんでした。

 前半のキーマンとなったのは今季初先発となった高木。プレスを頑張ってかける一方で、カバーリングにも勤しみ裏にスペースがあれば狙う、見木との連携もよくポジションチェンジも効果的に行うなど大奮闘。チャンスシーンを多く作りました。同じサイドを担当する福満との相性も良く、ポスト直撃の福満の逆足シュートをお膳立てしたり、先制点につながるコーナーキックを蹴ってアシストを記録するなど、右サイド全体を活性化させていました。

 ゲームは支配できていましたので2点目3点目を狙いたい前半でしたが、1-0で終了。ジェフのショートカウンターが未整備であることを琉球に看破されているようでもあり、期待感からすればやや不満の残る前半となりました。

■(後半)交代メンバーの差から琉球が猛攻

 ジェフは後半から左WBに福満、右WBに西久保に変更。琉球は後半から清武と中野を投入。前半の出来を考えれば交代とポジションチェンジはやや疑問が残りましたので、なにかトラブルかもしれません。

 交代で投入された西久保は三菱養和出身の右SBでU19代表候補。身長は178㎝ですが空中戦に強いという触れ込み。緊急登板だったせいかはわかりませんが清武相手では分が悪く、良さはあまり感じられませんでした。線も細く、今日の右サイドでの福満の出来を考えればまだまだスタメン争いは先のことかもしれません。

 後半15分、鈴木がロングキックで右サイドのスペースを狙うと、サウダーニャが拾ってドリブル。琉球は4枚+GKで対応しましたが相手にせずゴール。
 格下の相手にきちんと勝負を仕掛ける姿勢はジェフの選手にはあまりないので、新鮮なゴールとなりました。ロングキックで起点を作り、ファーを詰めるところまできちんと走り切った鈴木も素晴らしかったと思います。

 2点差となった直後、琉球が右からのコーナーで一点を返します。この失点もファーの新井一耀の奥にフリーマンがおり、拾った中野が決めて2‐1。セット時での守備は前節から改善なく、テコ入れをしていない印象を受けました。
失点を受けてジェフはサウダーニャ、熊谷、高木に代えて櫻川、小島、篠原を起用。琉球は同点を狙い阿部と上里を投入。ここからジェフは混迷を極めます。

 サウダーニャ・高木を失い前線でのプレスが機能しなくなったジェフはCBからの組み立てを許すようになりました。櫻川はコンディションも良くなかった様子で、スプリントもほとんどかけられず。小島はマイボールをトラップミスや無理なシュート選択でロストするシーンがあり、ボランチとして安定をもたらすことはできませんでした。篠原はよい体格をしていますが、まだ若く試合に入れる様子はなし。

 一方琉球の交代選手は奮闘。清武はバテバテの見木を狙ってカニばさみを図る、コーナーキックでは直接狙ったり、嫌らしい軌道のストレート系のボールを放ってバー直撃のヘディングシュートをアシストするなど、レベルの高いプレーを見せてくれました。前半は無難に対応していたジェフのCB陣ですが、さすがにチャンミンギュvs阿部は阿部の完勝。上里からのパスが面白いようにつながり、後半は琉球のゲームとなりました。

 清武・上里・阿部が何度もジェフゴールに迫りますが2点目は生まれずそのまま決着。ジェフはなんとか逃げ切る形で今季初勝利を手にしました。

■(総評)逃げ切り成功が財産となるか

 ジェフは今季初勝利となりましたが、押し込んだ前半、バテた後半、交代によってさらに追い込まれた終盤とジェットコースターのような試合となりました。

 この試合で印象に残ったのはやはり尹監督の采配ではないでしょうか。感染症等のチーム事情はサポーターにはわかりませんが、スタメン変更も交代も、追いかける展開でもギリギリまで交代枠を残す保守的な印象が強かったので、尹監督の采配は強いインパクトを残しました。

 特に気になったのは60分の3枚替え。もしも失点したり逆転負けを喫するようなことがあれば、失点に絡む等で凹んだ選手やデビュー戦となった若手たち、チャンスを与えられなかった風間へのケアに追われることは必至なわけで、かなり思い切ったチャレンジだったかと思います。

 交代で出てきた選手はいずれも目立った活躍はできませんでしたが、それでも痺れる展開の中で逃げ切りまでやりおおせたことは非常に価値があることなのではないでしょうか。
 もちろんチームが成績を残せなければ流出という形で泡と消えるわけですが。

 サウダーニャの個人技もいつまでも通用するほどのものではありませんので、スタメン落ちとなりましたが出番を貰えた櫻川や未だノーゴールの見木など、オフェンスに関してはまだまだ改良の余地があるのかなと思います。

 

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